みなさんこんにちは。株式会社NARUSEのWeb担当、ミノです。
前回は、注文住宅ステップ④・⑤「ラフプランの作成依頼・見積り・発注先決定」で、どのように発注先を絞るところまで解説しました。
今回は次のステップ、仮契約後~本契約と、それぞれのチェックポイントについてお話します。
仮契約後は何をするの?
仮契約後は、そのハウスメーカー・建築会社と、設計の詳細を決めていきます。
決める項目は、間取り、設備、仕様(グレード含む)になります。
ここでのポイントは、仮契約~本契約期間は、建築プランの“ほぼ“最終調整だということ。
基本的に本契約後に行う仕様変更は、契約内容の変更になります。
そのため、ハウスメーカー・建築会社から「本契約後も変更可能」と言われたとしても、タダではないことに注意してください。
よって、仮契約中では、希望の家が予算内で確実に作れる状態にしておき、その後本契約(工事請負契約)を結びましょう。
①間取りを決める
仮契約に至るまでに立てたプランをもとに、間取りを最終化していきます。
ここで決定すると、あとからの変更は難しいため、納得がいくまで考えましょう。
②設備を決める
間取りが決まったら、次は設備です。
ここで注意したいのが、間取りを決めた後だと変更しずらい設備について。
例えば、床暖房や24時間換気などは、間取りが決まってからだと、入れにくい場合があります。
そのため、特別こだわりたい設備などがあれば、早めの段階から伝えるようにしましょう。
③仕様を決める
長い道のりでした。ここが設計の最終工程です。
設備やインテリアの仕様などを細かく決めていく段階になります。
様々な種類・グレードがありますので、予算を踏まえた上で選択していきましょう。
本契約に進もう!
本契約が決まったら、請負契約と手付金を支払いましょう。
どこと請負契約を結ぶかは、依頼先がハウスメーカー・建築会社(工務店)なのか、設計事務所なのかによります。
ハウスメーカー・建築会社(工務店)の場合
ハウスメーカー・建築会社(工務店)の場合は、建築工事請負契約を締結します。
設計事務所と契約する場合
設計事務所と契約する場合は、設計委託契約を締結します。
本契約の際にチェックする5つの書類
注文住宅の本契約(請負契約)時にチェックする、代表的な書類は5つ。
- 工事請負契約書
- 工事請負契約書約款
- 工事見積書
- 建築工事日程表
- 建物図面・実施設計図
以下では、各書類のチェックポイントを解説していきます。
①工事請負契約書
工事請負契約書は、工事の請け負い概要がまとめられているものです。
契約内容の核の部分が書かれている書類なので、入念にチェックして署名・捺印してください。
- 価格は決定しているか
- 仕様は決定しているか
- 工事完了日、引き渡し日が確定しているか
- 各支払いスケジュールは適切か
②工事請負契約書約款
約款(やっかん)とは
契約・条約などの取決めの、一つ一つの条項。
注文住宅の工事請負契約書約款は、かなり膨大なページ数のため、以下では特に確認してほしい部分についてピックアップしました。
- 契約の解除と違約金(条件や内容を確認)
- 瑕疵担保責任とアフター保証(最低10年受けられる)
- 遅延に関する損害、違約金(1日遅延するごとに請負代金の1000分の1程度の違約金)
- 火災や台風による損害(火災は建築会社、自然災害は施主負担の場合が多い)
- 第三者損害(建築会社が負担する場合が多い)
ごくまれに、約款を準備しておらず「後日郵送します」という業者がいますが、約款がない状態での契約はお勧めしません。
③工事見積書
注文住宅では金銭トラブルが多いです。
特に起きやすいのが、契約書の金額よりも高くなったり、追加工事が発生すること。
夢のマイホームづくりで、このような気分の悪い思いをするのは避けるために、契約時は見積書の内容をチェックしておきましょう。
- そもそも見積書があるかどうか
- 見積書に詳細情報がかかれているか(木材・設備品・商品名・規格など)
もし業者側に不信感を抱く点があれば、建築士などの第三者や、現場責任者に目を通してもらうのも良いでしょう。
④建築工事工程表
建築工事工程表は、現場で使用する業者向けのものと、施主向けに作られたものがあります。
もし、業者向けのわかりにくい工程表しか用意されなかった場合は、施主向けにわかりやすく作られた工程表を提示してもらいましょう。
- 工事の着工日と完工日は予定通りか
- 無理なスケジュールではないか
- 素人が見てもわかりやすい工程表か
⑤建物図面・実施設計図
実施設計図とは、最終的に合意した図面を契約書に貼り付けたもの。
要するに最終図面になります。
そのため、契約時に基本設計図を提示してくる業者には注意してください。
実施設計図だと、柱のサイズや梁の木材のグレードまで記載されていますが、基本設計図にはそれがありません。
よって、施工中に現場で、グレードを落としてもバレなかったりごまかしたりできてしまいます。
特に、地元の工務店などの業者の規模が小さくなるほど、正式な図面を提示してくれない可能性があるので、契約時は実施図面かどうか確認しましょう。
編集:ミノ